エクストラバージンオリーブオイルは、植物油の中で最も消化されやすく、使いやすいオイルです。子供や高齢者にもお勧めです。

一般的なイメージに反して、このエクストラバージンオリーブオイルのカロリー値は 9 カロリー/グラムです。この数値は、他のオイルのカロリー値と同等なので、エクストラバージンオリーブオイルが特に太るということはありません。それどころか、体内に残る蓄積脂肪はより少なくなっています。 その魅力的な味や香り、そして健康に良いという特徴と生のお料理と揚げ物の両方に個性を与えることができるため、種油や動物性脂肪よりも好まれています。その発煙点は他のオイルよりも高く (210℃)、揚げ物などの高温に強く、活性酸素や発がん性物質の生成を抑えることができます。エクストラバージンオリーブオイルを使えば、消化しやすい、健康で美味しい揚げ物を楽しむことができるのです。

一般的に食品表示欄に「植物油脂」と記載されているのは、パーム油やヤシ油を指しています。これらの油には、動物性油脂と同じ効果をもたらし、コレステロールに悪影響を及ぼすことから栄養学的には不適切とされている飽和脂肪酸が豊富に含まれています。種油は、多くの場合、化学的に抽出されており、多価不飽和脂肪酸が多く、酸化しやすくなっています。そのため、「植物油脂」という表示は、商品の栄養品質を保証するものではありません。

エクストラバージンオリーブオイルは、特にフェノール類の含有量が高いほど、他の植物油脂よりも高温に強いのが特徴です。

栽培方法や適切な収穫時期の見極め、搾油場での貯蔵期間とその方法、搾油技術、保存方法がオイルの官能特性、つまり品質に人が直接関与する要因です。

苦味とは、グリーンオリーブや色づき始めたばかりのオリーブで作られたオイルに見られる特徴で、フェノール化合物、特にオレウロペインによるもので、オリーブの品種によってより強くなります。しかし、この苦味は、高い栄養成分と優れた高酸化力の現れです。

このピリピリ感は、苦味のようなフェノール化合物がもたらす特長で、熟しきれていないオリーブで作られたオイルほど強い傾向にあります。さらに、搾油場での加工方法によって影響を受けることもあります。

オイルの品質はさまざまな要因によって決定されます。中でも特に重要なのが、環境、栽培品種、農業技術、収穫時期と方法、オイルの貯蔵期間と方法、加工技術、そしてオイルの保存方法です。  つまり、最も適した環境と栽培品種の特定から始まります。寄生虫を予防し、最適な時期 (中熟) にオリーブを収穫します。地面に落ちたものを拾うのではなく木から集めたオリーブは、袋ではなく風通しのいいプラスチックケースに入れられ、換気の効いた涼しい場所に保管され、24 時間以内には圧搾処理されます。酸素との接触を避け、温度を管理し、衛生面に細心の注意を払いながら、搾油システムを的確に管理することで、上質なオリーブオイルが完成するのです。

熟し始めた頃のオリーブを使うと、フルーティーで、苦みと辛みがより顕著なオリーブオイルができます。一方、成熟したオリーブでは、フルーティーさと苦みが抑えられたオイルとなります。さらに、熟し始めた頃のオリーブで作られたオイルは抗酸化物質が豊富で、保存することで安定性が高まります。

オイルは12か月から15か月以内に消費することが望ましいとされています。これは、この時期を過ぎると貴重な風味 (色、味、アロマなど) が失われるためです。ただし、最適な時期に収穫したポリフェノール成分が多く含まれている栽培品種を使ったオリーブオイルは、正しい保存によって、1 年半は高い品質を保持することができます。

上質なエクストラバージンオリーブオイルにおいて、オイルが圧縮フィルター処理を受けていない限り、濁りが時間と共に減少する自然現象です。容器の底に油かすが沈殿したら、容器を交換してこれを取り除いてください。

オイルの酸度は、味で感じ取ることはできず、研究所で専門の分析をして初めて特定されるものです。この「ピリピリ感」 (辛み) は、若い商品に見られ、健康に良い抗酸化物質 (ポリフェノールとトコフェロール) が含まれていることを示す長所となっています。辛みの度合いは、栽培品種や熟成時期、搾油方法、オイルの貯蔵方法とその期間によって異なります。医療の世界では、これらの物質が私たちの人体の老化防止に大きく役立つと考えられています。

誰もがバージンオリーブオイルで感じることのできる違いは、そのフルーティーさ、つまりオリーブの実を彷彿させる香り、そして香りも味もない種油にはない苦みと辛みです。さらに、多くの場合で化学処理と溶剤を使用して生産される種油と異なり、バージンオイルは機械処理のみで作られています。

エクストラバージンオリーブオイルとは、シンプルな機械処理によってオリーブの実を原料に作られる最上カテゴリーのオイルで、一切の欠陥がなく、バージンオイルの中でも最上位品質として分類される一定の化学パラメータを満たしたオイルを示しています。一方、オリーブオイルは、化学的および官能的欠陥を取り除くために化学処理を施した精油とバージンオイルの混合物です。法律では、混合物に含まれるべきバージンオイルの最小量を規定していません。通常、その割合は最小限で、全体的に単調なオイルに色や香り、味を付けるのに十分なだけの量が使用されています。

酸度の低さは、高品質エクストラバージンオリーブオイルを定義する要因のひとつです。法律では、遊離オレイン酸が 0.8％ を超えてはいけない規定されています。この酸度はテイスティングでは認識されず、化学分析で検出されるレベルです。

オリーブオイルの官能特性は、エクストラバージン、バージン、ランパンテに分類されています。そのため、科学的方法として官能検査 (パネルテスト) が構築されています。

油脂の老化を避けることはできず、時間的な変動はありますが、酸素 (空気を含む)、光、保管温度、さらに含まれる酸化防止剤の量に応じて異臭がすることで判断されます。 バージンオリーブに含まれる抗酸化物質の含有量が多いほど、異臭の発生に時間が掛かります。

搾油されて 2 から 3 か月の間で、オイルを 1 回から 2 回入れ替えることで、果肉や皮、農業排水など、発酵するとの油かすや農業排水の欠陥となりうる堆積物が取り除かれています。保管する際は、空気や光との接触を最小限に抑え、温度が常に 18℃ に保たれるよう環境に注意してください。

エクストラバージンオリーブオイルの色は、緑から金色まで、さまざまなものが存在します。商品の品質を判断する際、色はあまり重要ではありません。実際、この色は、オリーブの品種や熟成度、クロロフィルまたはカロチンの含有率によって決定されます。

エクストラバージンオリーブオイルは、正しく保存すれば、一般的に搾油から 20 か月程度保存が可能ですが、製造年以内に消費することが望ましいです。エクストラバージンオリーブオイルを最高の状態で保存するには、できるだけ温度変化のない環境 (約 18℃) で、密封された容器 (空気との接触を避けるため) を使い、光の入らない暗い場所で保管することをお勧めします。こうすることで、商品の劣化 (酸敗) を加速させる酸化と光酸化による損傷を回避できます。最も適した容器はステンレススチール製ですが、色の濃いガラス容器も優秀です。